GINZA KARAKUSA BIOTOPE
資生堂本社銀座オフィスで開催された「資生堂唐草原画展」に際し、「あたらしい唐草」をテーマとするインスタレーションを展示しました。資生堂の社名の由来である『易経』の一節「至哉坤元 万物資生(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものは、ここから生まれる)」を主題に、描版師・薄希英氏の唐草文様の原画を使用。環境変化(日照量、雨量、CO2 排出量、街の混雑状況)を入力として唐草を生成する映像作品の《光合成 Photosynthesis》と、パッケージの製造過程で出る端材を“樹木” として生まれ変わらせる立体作品の《再生樹 Reforestration》によって“万物資生の森” を表現しました。
唐草に宿る生命の再生・循環といった哲学を、パッケージの製造過程で出る端材を用いて、樹木をイメージしたアート作品として再生させました。端材から約60種類の立体造形を作成し多様な自然の生命力を表現しています。
幾何学アルゴリズムを用いて新たな唐草文様を生成するシステムを制作。環境変化(日照量、雨量、CO2 排出量、街の混雑状況)をインターネットからリアルタイムに取得し、唐草のパラメータとして使用することで、環境によって唐草が変化する様子を表現しています。増加し続ける二酸化炭素濃度をはじめ、人間の活動による自然への影響を可視化しながら、一度は役目を終えたものや、人にとっては不要となってしまったものに生命力を吹き込み蘇らせる。唐草表現を通して、サステナブル社会への挑戦、自然への敬意を表現しました。